第1回 研究会

リーマンショック時の格付け会社の問題点へのシンガポールの取り組み

  • 森谷 博之(Quasars22)
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リーマンショック、サブプライムショックの問題の背後には世界の格付け会社のブラックボックス化した格付けの方法に問題がある。問題から5年後世界はいまだに何の解決策も得ていない。シンガポール大学、リスクマネジメントインスティチュートではクレジットリスクイニシアチブとしてホームページ上で世界の企業の倒産確率を提供している。その費用はシンガポール政府とシンガポール大学が負担している。このサイトでは格付けアルゴリズムのブラックボックス化を避けるために、プログラムコードも公開している。格付けの手法はForward Intensityと呼ばれる倒産確率が期間構造をもったような形になっている。このホームページではOECDの企業の倒産確率はもとより多くのアジア地域、旧ロシア圏、東欧、ラテンアメリカ、アフリカの企業の倒産確率まで提供している。一般には倒産確率は直近の倒産確率を重視してモデルを構築する傾向があるが、CRIでは中長期的な倒産確率の精度に重点を置いている。シンガポールでのこのような意欲的な取り組みを紹介する