第5回 研究会

ウイルス伝搬の数理モデル化とデータ駆動型シミュレーション

  • 佐藤彰洋(京都大学大学院情報学研究科)
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リスクコミュニケーションネットワークを構築するためには、分野を越えたステークホルダー間の連携が必要である。本研究では、ネットワーク上での遅れ確率SIRモデルを用いた感染症伝播の数理モデルを提案する。このようなモデルのデータ駆動型数値シミュレーションを通じ、関係者間での将来のリスクについての意思疎通を想定し、2014年西アフリカでのエボラ出血熱の拡散について、実際の航空ネットワークデータおよび人口データ、WHOによる感染者数と死亡者数の公表値を用いた拡散のシナリオシミュレーションを行った。その結果、自己増殖率R0を先進国において極めて小さくできたとしても、発展途上国での自己増殖率R0が2に近いため、パンデミックを起きないようにすることは、先進国だけの努力ではできないことがわかった。先進国の感染確率を発展途上国での25%以下にすることによりパンでミックの発生を抑制できることが判明した。