第3回 研究会

投機的バブルと崩壊の理論

この報告の目的は、(1)株式市場におけるバブルとバブル崩壊を理論的に説明するモデルを提案すること、(2)モデルを用いて実際のバブル崩壊を予測することである。
理論モデルでは、株式のファンダメンタルズを予測するファンダメンタリストと、他の投資家の平均的な行動を予測して自らの行動を決めるノイズトレーダーが共存する株式市場を考える。ファンダメンタリストの投資行動は、平均分散モデルで定式化され、ノイズトレーダーの行動は、スピンモデルで定式化される。株価は、ファンダメンタリストとノイズトレーダーの株式に対する需給がバランスする均衡株価として定式化される。市場価格のダイナミックスの分析からバブルとバブルの崩壊が繰り返すメカニズムが明らかにされる。
バブルの生成は2次相転移として、また、バブルの崩壊は1次相転移として定式化されることを示す。
次に、実際の株式市場のバブルとバブル崩壊を取り上げ、バブル崩壊が起きる相転移点を株価データから予測することを試みる。